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ホームページリニューアル前に現在のサイトの課題抽出を行う

初版公開日:2019/4/14

最終更新日:2019/4/20

ホームページのリニューアルの目的とターゲットを設定したら次は現サイトの課題を洗い出してみましょう。

複数人数で課題を抽出する

課題の抽出方法はどんな方法でもよいので、とにかくざっくばらんに課題と感じていることを書き出しましょう。

ポイントはブレストをするときと同じで否定しないことです。

誰かが一人でも問題だと感じたものは課題としてリストに追加しましょう。その課題が本当に課題なのかは、すべて出揃ってから検討すれば良いのです。

本来であれば社内の人間や関係者だけではなく、実際の自分たちのサイトを訪れた人達に感想を訊くことができればベストですが、なかなかそういった人達に接触したり、協力して貰うのは難しいと思われますので、可能な限りユーザー目線に立って課題を挙げることが重要になります。

もしも予算が許すようであれば、ユーザーの意見を集められるサービスもありますので活用するのも良いかもしれません。

課題と現象、感想の違いを見極め、課題以外は排除する

たくさんの課題らしき項目を並べてみると、様々なレベル感の課題があることに気が付くと思います。

例えばですが「色がダサい」「メニューがわかり難い」「直帰率が高い」などといった課題が出たのではないでしょうか。

こういった一見課題のように見える項目ですが、これらは感想や現象に過ぎません。

これらによって何が起こってしまっているのか、何の邪魔をしてしまっているのかまでの仮説を含めて初めてはじめて課題となります。

「ダサい色」が実は親近感を生んでいてコンバージョンに繋がっていたらどうでしょうか?

「ダサい色」を「カッコいい色」に直したらお問い合わせ数が減ってしまうかもしれません。

すべてにおいて正確な仮説を立てるのは難しいですが、目に見えているものからどんなことが起こっていて、それが何を生んでしまっているのかというところまでを課題としてみましょう。

課題を分類する

課題が出尽くしたら次は分類しましょう。分類の方法は三通りほどありますので、それぞれの場合において課題の一つ一つがどの分類に属するかを記録しましょう。

その課題の解消が目的を叶えることに繋がるかどうかで分ける

基本的にこの分類でYESに入らなかったものは無視して良いと言っても過言ではありません。

ここでYESに入らなかったものは、この課題抽出の作業のためだけに出された、言うなれば本質的ではない課題だからです。

もしもNOに含まれる課題でとても重要そうに見える課題があれば、それはホームページではなく別の手段で解決すべき種類のものと言えるでしょう。

例えば「社長の写真が古い」という課題があった場合、社長の写真を新しくしたからといって目的を叶えることに繋がるかどうかを考えてみてください。

この場合「社長の写真が古いことで信頼感を損ねているかもしれない」という仮説まで含めて初めて意味のある課題と呼べるでしょう。

※リニューアルするのであれば新しくする方がいいです。ここでは課題なのかどうかを見極めてください。

誰が感じている課題かで分ける

誰がこの課題を出したかではなく、その課題に直面してしまっているユーザーは誰かを考えます。

分類するほど綺麗に分けられないかもしれませんが、購買者なのか求職者なのかなど、サイトに訪れるユーザーの属性を当てはめて分類してみてください。

「どんな会社なのかわかり難い」といったような課題が挙げられていた場合、誰にとってわかり難いのかによってその課題の性質や重要度、解決策が違ってきます。

機能的な問題かデザイン的な問題かで分ける

これは後工程で必要になる分類ですが、デザインで解決できる課題なのか機能追加をしないと解決できない課題なのかを分けておくと良いでしょう。

デザインで解決できる課題はデザイン提案時に、機能的な課題は全体の企画提案時にクリアすべき課題として持っておくと、リニューアルをしたのに課題が残されたままということがなくなるでしょう。

本当にホームページのリニューアルで解決できる課題なのか、解決すべき課題なのかを見直す

課題が出揃って分類する頃には「これらを全て解決すればよいリニューアルになるぞ」という気持ちが沸いてくるかもしれませんが、熱くなりかけたその気持ちは一度抑えて冷静になりましょう。

課題はあくまでも現状の課題でしかありません。解決してもプラスを生むかどうかも検証されていませんので、目的を叶えるための補助的なものとして受け止めましょう。

それでもどうしても目につく課題があったとすれば分類した通り、課題を解決することが目的を叶えることに繋がるのであればそのままその課題の解決をリニューアルの要件に入れれば良いですか、そうでないものに関しては無理をしてホームページで解決しようとしない方が賢明です。

ただ、多くの人は課題を認識していながら放置するのは苦手だと思いますので、ホームページのリニューアルとは切り離して別の解決方法を探すミーティングを1時間でも行えば別の解決方法が見つかり、リニューアルプロジェクトにおけるノイズを排除することができるでしょう。

まとめ

多くの人は課題を解決することを日常的に行ってきているので比較的こういった作業は得意な人は多いと思います。

課題を挙げろと言われれば何個でも、解決策を挙げろと言われれば時間はかかるかもしれませんが大抵の問題の解決策は考えられるでしょう。

しかし重要なのはそこではなく、本当に解決すべき課題なのかを見直し、課題の解決が真の目的とすり替わっていないかを確認する必要があります。

もしも課題の抽出や選別にお困りでしたらホームページリニューアルカウンセリングをご利用ください。基本サービス内で課題の抽出作業を行うことも可能ですので、お気軽にご相談ください。